先週、Sony の新しいスマートフォン、Xperia 5 ii が発表されました。春に発表されたXperia 1 ii と似た機能を、Xperia 5 のサイズに詰め込んだような機種になっていますが、どのような違いがあるのでしょうか?
Xperia がかなり他社Android 勢に追いついてきた感じがしました!
スペック
まずは大まかなスペックを見ていきましょう。比較対象として、今年上旬に発表されたXperia 1 ii のSIMフリー版と、同価格帯の優秀なスマホ、Galaxy S20とiPhone 11 Pro のスペックも一緒に見ていきましょう。
Xperia 5 II | Xperia 1 II | Galaxy S20 | iPhone 11 Pro | |
本体幅 | 68 mm | 72 mm | 69 mm | 77.8 mm |
本体高さ | 158 mm | 166 mm | 152 mm | 158 mm |
本体厚さ | 8.0 mm | 7.9 mm | 7.9 mm | 8.1 mm |
重量 | 163 g | 181 g | 163 g | 226 g |
チップ | SD865 | SD865 | SD865 | A13 |
RAM | 8 GB | 12 GB | 12 GB | 4 GB |
ROM | 256 GB | 256 GB | 128 GB | 64 GB |
ディスプレイ | FHD+ | QHD+ | QHD+ | FHD+ |
メインカメラ | 12+12+12 MP | 12+12+12 MP | 12+12+64 MP | 12+12+12 MP |
フロントカメラ | 8 MP | 8 MP | 10 MP | 12 MP |
サイズ感はGalaxy S20 に、チップセットは最新のSD865 を使用。
まずは、今までのフラッグシップだったXperia 1 ii における改善点をまず紹介します。
XPERIA 1 ii の惜しいところ
今年の春に発表されたXperia 1 ii。久しぶりに「あ、これ買ってもいいかも」と思ったソニースマホとなりました。
5G 対応はもちろん、トリプルレンズカメラ、有機ELディスプレイ、ヘッドホンジャックなど、欲しいものが詰まっているスマホ。今までの遅れを少し取り戻したような。
さらに、Xperia 初の国内SIMフリー版が今度発売されるということで、かなり楽しみです。ROM は128から256 GB にサイズアップ、さらにはデュアルSIM 対応。
これは嬉しい!これで格安のデータ用SIM と通話用、使い分けれます。
しかし、いまだに惜しい点がいくつか。
超大型+縦長サイズ
21:9 のディスプレイはこの機種のポイント。映画を見るとき、マルチタスキングや、FPS ゲームなどにはもってこいです。
しかし、元のサイズが大きいため、本当に超縦長+ビッグサイズなスマホで、ポケットに入るか気になるくらい。もう一押しでいいから、サイズダウンして欲しかったです。
実質60Hz のリフレッシュレート
Xperia 1 ii は、今流行の120Hz リフレッシュレートは搭載していませんでした。
デカデカと90Hz と書いてありますが、あくまでも擬似的90Hz です。
スマホの技術としては、60Hz のリフレッシュレートなんですよ。例えば、Galaxy は画質とトレードオフでリフレッシュレートが変わるようになっています。中華スマホはデフォルトで120Hz のものが多いです。
iPhone 11 は120Hz 対応していませんがね。
120Hz になってくると、60Hz のカクカクディスプレイとの差が一般人でも見えてくるみたいなので、高いリフレッシュレートは欲しいですね。
Xperia 5 ii のすごいところ
一世代前のXperia 1 とXperia 5 には、完全な性能差を感じました。いわゆる、Xperia 1 がフラッグシップ、Xperia 5 は若干スペックを削った感じ。
それが、Xperia 5 ii では全く感じません。なんなら、Xperia 1 ii の対等、もしくは凌駕するスペックを誇っています。
オーバースペックな箇所を削減
Xperia 1 ii はかなりスペックが高い機種となっています。その中でも、相当こだわりのある肩にしか分からないようなニッチなものもあります。
その代表例が4K 画面。
1 ii は画面が4K、5 ii はFHD+ です。
4K の方が画素密度が高く、綺麗な画面となります。
しかし、たかがスマホ。画面サイズは6.1 インチ。このサイズで4K が絶対に必要か?という点が疑問点。
家にあるテレビでさえ4K でもないのに、、
テレビなどの大きさになると、FHD+ と4K の差がわかる方も多いと思いますが、小さい画面だと、解像度ではなく、リフレッシュレートや色彩、最大輝度の方が、目に見えてわかる違いかな、と思います。
Xperia 5 ii では、4K を採用せず、高リフレッシュレートを代わりに採用。こっちの方が、重宝される性能ですね。
Xperia 1 ii と同じ水準のスペック
Xperia 1 ii のキャリア版と比較すると、Xperia 5 ii のキャリア版は同じRAMを搭載。さらに、ROM はより大きくなっています。
キャリア版のXperia 1 ii はRAM 8GB、ROM 128 GB です。
搭載チップは、2020 年の主流となっているSnapdragon 865。もちろん、5G に対応。
カメラレンズに関しても、ほとんど同じです。まず、フロントカメラは完全に同じ。8 MP のシングルレンズです。相変わらず少し足りないですが、グレードダウンしなかっただけでも良い方か。
背面のカメラに関しては、若干の違いがあるので、あとで触れますね。
また、電池の容量は4000 mAh と、Xperia 1 ii と同じ。
同じくらいの時間、電池が持つってことかな?
それはどうかわかりません。電池消耗の多くは、ディスプレイからきます。なので、大画面+4K のディスプレイを持つXperia 1 ii にとっては、少し物足りないくらいの容量だと正直思っていました。
今回の5 ii は、FHD+ の少し小さいディスプレイ。よって、電池消耗は4Kよりも緩やかと考えられます。しかし、基本リフレッシュレートが120 Hzになったことから、処理することが増加し、結果的には電池が持つ時間はなんとも言えません。
けど、先ほど言った通り、4K 画面よりも高いリフレッシュレートの方が実用的ですね。
Xperia 5 ii の惜しいところ
Qi 非対応
最近流行している無線充電(Qi)。Xperia 1 ii でやっと対応したと思いきや、5 ii は非対応。流石にあのサイズに詰め込むことができなかったのかな。
スマホを家でも多く使う方は、Anker が出しているようなQi 充電スタンドが便利ですが、それに対応していないのが少し残念。
ちなみに、10/13~14 のAmazon プライムデーで安くなるので、プライム会員はそれを待つべし!!
ToF 非搭載+専門的カメラ
Xperia 5 ii のレンズ構成はほとんど変化はありません。Zeiss と作製した12 メガピクセルのトリプルレンズをどちらも背面に搭載しています。
しかし、Xperia 1 ii には奥行きを正確に測るToF カメラが搭載されていますが、Xperia 5 ii はそれがありません。奥行きが感知しづらくなることが考えられます。
海外では既に実機をレビューしている方がいますが、奥行きの感知が大事なピントを動かす操作も問題がないと言っているみたいです。
また、これは人によりけりですが、カメラが非常に専門的で、ある意味万人受けしないかもしれない、というところです。
カメラには普通のカメラアプリと、フォトプロという、ソニーのα シリーズのカメラと同じような高度な設定ができるアプリが存在します。
フォトプロは、写真にこだわる方には嬉しい機能かもしれません。
個人的に残念なのが、普通のカメラアプリの方が少しおざなりにされているような気がします。もちろん、この普通のアプリで写真を撮っても、特段悪い写真が撮れるわけではありません。フラッグシップらしいレベルの写真が撮れると思います。
しかし、写真の撮影後の画像処理がソニーはまだ追いついていないのかな、と感じます。ナイトモードが非搭載であるあたりなどから、すぐにサッと撮って、インスタなどに載せたい!というような方には、若干不向きなような気もします。
写真の画像処理は、Google のPixel が高レベルソフトの代表例ですね。
まとめ
Xperia は、Xperia 1 からどんどん進化していて、他社と比較しても見劣りしないスマホになってきました。カメラやイヤホンジャックなど、こだわりのあるスマホにはなっていますが、、
どうしても癖が強すぎると万人に受けづらいところがありますが、全体のレベルが高い+α 特殊機能を搭載するようになると、完璧な気がします!(いうて、画像処理以外はかなりレベルが高そう)
Xperia 5 ii のキャリア版は、au とドコモから販売される予定です。
SIMフリー版が出るのかどうかも含め、期待したい機種のひとつです。
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